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ぼるふ〜草原記

見つけた狼の脂

モンゴル人は、ホントに良い人が沢山です。

私が肺炎で大変だと聞いて、以前一緒に働いたことがる人が狼の脂をgetしてくれました!

せっかく見つけてくれたコレを使わなくては、女が廃る?と早速、治療開始。ただ、狼の脂を背中に塗って、お日様に当たるには9月の草原は寒過ぎ。

ということで、夜寝る前に塗って、ストーブの火で温めることにしました。今年の9月は一瞬寒かったけれど、比較的暖かかったのですが、治療のため、ストーブをつけることに。背中をストーブに当てるだけでは、あまり温まらないと、サンボーがナランの着なくなったTシャツをストーブに当てて、その温まったTシャツを背中に当ててくれました。サンちゃん、良い人と惚れ直す瞬間でした。

でも、やっぱりサンちゃんでした。

治療が始まって5日後のことでした。寝る前に温めたTシャツをいつものように当ててくれたサンボー。

そこで悲劇は起きたのでした。

 

背中に走るビリビリ感!そうです、Tシャツが温まり過ぎて、激熱だったのです!ウギャ〜の叫びと共にTシャツを投げる私の形相にバカ受けのサンボー。こっちは、背中のヒリヒリ感に耐えられず、涙涙。

仕返ししたるーの私に、遠慮しますのサンボー。30分ほどの言い合いの末、諦めた私。

結局、狼の脂のおかげか、肺炎は治りました!

そして、サンちゃんの愛は火傷として残りました。

 

追伸:せっかく肺炎治ったのに、今度は気管支炎になってしまいました。。。

ぼるふ〜草原記

モンゴル究極の治療

モンゴルにはまって、早15年。その間、なにかある度に耳にした治療方法。まさか、自分の身にかかってくるとは思わず、大爆笑していた浅はかな私でした。

6月になると同時に、私はバスに乗って草原に向かいました。バスに乗ると同時に、悪寒が始まり、ゲルに着いたと同時にバタンキュー。どんなに皆にからかわれても、立ち上がることができず。何で草原に来て、風邪を引くかなーと呆れられても、反論するパワーも無く。

3日後、熱は下がったものの、喉が痛い。するとサンボーも喉の痛みを訴え始めた。近所では、サンボーの家に行くと風邪をうつされるから、行かない方がいいよー、なんて噂もたつほど。

孤独な1匹狼の遊牧民ボヤが、めっちゃ呆れ顔でやってきた。ボヤは独身で、髪はボサボサ、無精髭をはやしている。無口なのかおしゃべりなのか、よく分からない人物である。そんなボヤが、揚げパンのボルツクを3杯分も食べ、ウチの食料食い潰す気か〜と、私が切れそうになった瞬間、一言呟いた。

「ナランの小便を飲め」

出たー。モンゴル究極の治療法!モンゴル人ならば、子供の時には、1度はお母さんのおしっこを飲んだことがある、と言われている万能薬。大人には、子供の寝起きのおしっこが良いらしい。

「俺は、風邪を引きそうな時には、自分の小便を飲む。そうすれば、すぐに治る。ボルフーもとっとと飲めば良かったんだよ。」

さすが、孤独な1匹狼。クールだ。

で、どうするの?とサンボーを見る。

「昨日、ウランバートルのお姉さんもナランのおしっこで、うがいをしろ、って言っていた。明日、やるか。」

即決定。

翌朝、ナランに茶碗におしっこさせた。

飲まなくていいので、うがいをしろ、と。

イッセーノーセーでサンボーと同時におしっこを口に入れる。

ボルフーは失格。うがいできなかった。

サンボーは、やっぱスゴイ。うがいをしてる。

味は、最高に苦い緑茶。きっと、おしっこと知らなければ、出来ると思う。でも、ダメ。先入観が。。。やっぱり、モンゴル人にはなれない!

その後、サンボーは翌朝もうがいを行い、完治。うがいの出来なかった私は、数日間喉の痛みに苦しむことに。

ちなみに、体調をくずして、肺炎になった私は、お尻への注射で良くなったが、肺には狼の脂が良いらしい。背中に脂を塗って、お日様に当てると良いらしい。それなら出来る!今、狼の脂を探し中。