「目指せ!遊牧民」カテゴリーアーカイブ

ぼるふ〜草原記

遊牧民カレンダー

家畜

乳搾りの時期・・・

季節

十二支暦

遊牧民の行事

山羊

ラクダ

最初

Bar

2

・ツァガーンサル(毎年変わる)

真ん中

Tuulai

3

・小型家畜の出産

出産

出産

最後

Luu

4

・大型家畜の出産

出産

出産

出産

ヤギの毛梳き

毛梳き

最初

Mogoi

5

・家畜の去勢

去勢

去勢

去勢

去勢

去勢

真ん中

Mori

6

・羊の毛刈り

毛刈り

最後

Honi

7

・フェルト作り

・母馬を捕まえる

・ナーダム(7/11,12)

調教

調教

最初

Bich

8

・草刈り

親離れ

・学校始まりナーダム(8/31)

真ん中

Tahia

9

・子馬の焼印

親離れ

(去勢)

(去勢)

(去勢)

最後

Nohoi

10

最初

Gahai

11

・冬春の食料となる家畜の屠殺

真ん中

Hulgaga

12

最後

Uher

1

・新年(1/1)

 

《モンゴルの暦 (2005年)》

名   称

最初

Shar bars

黄色い寅

真ん中

Sharagchin tuulai

最後

Tsagaan luu

白い辰

最初

Tsgaagchin mogoi

真ん中

Har mori

黒い午

最後

Haragchin honi

最初

Huh bich

青い申

真ん中

Huhugchin tahia

最後

Ulaan nohoi

赤い戌

最初

Ulaagchin gahai

真ん中

Shar hulgana

黄色い子

最後

Sharagchin uher

※2005年は2月9日がツァガーンサルであったので、その日から”shar bars”が始まる。

日にち

2005年の場合は、2月9日がツァガーンサルで、その日が”1日”で毎月30日。
十二支上の日にちでは、”子”で、それ以降十二支順に続く。

 

暦の例

暦の見方の例 (2005年)

 

《毛を切る日》

毎月

1

寿命が短くなる

2

喧嘩をすることになる

3

物や家畜が増える

4

健康になる

5

物や家畜が増える

6

毛並みが良くなる

7

喧嘩をすることになる

8

長生きする

9

ちょっとした病になる

10

力が増す

11

erhten hurts bolno

12

慢性の病気になる

13

幸福が訪れる

14

物や家畜が増える

15

幸福が訪れる

16

病気になる

17

毛並みが悪くなる

18

物や家畜に損害が出る

19

良いことが近づく

20

お腹が空いて、喉が渇く

21

病気になる

22

食料が豊富になる

23

物、食料を手に入れることができる

24

慢性の病気になる

25

目がチカチカして赤くなる

26

幸福が続けてくる

27

幸福が訪れる

28

争いが起きる

29

威光が無為に進む

30

閻魔様に出会う

 

《幼児の毛髪を初めて切るのに良い日》

毎月

3

喜びとなる

4

お金持ちになる

7

とても良い

8

長生きする

9

最高に良い

10

身分が高くなる

11

聡明な賢者になる

13

とても良い

14

物が豊かになる

15

とても良い

16

利益を手に入れる

19

祝福がある

22

最高に良い

23

とても良い

25

物が豊かになる

27

幸福が訪れる

※男の子であれば、3歳か5歳、女の子であれば2歳か4歳の時に庇護月の良い日、良い時間を選び、庇護にあたる干支の人が最初にハサミを入れる。

 

《その他の暦》

家畜を屠殺する日

雌馬を捕まえて、乳搾りを始める日

雌馬を放す日

乳製品やアルヒを作る日

新しい洋服を着る日

遠出する日

狩りに行く日

ゲルを建てる日

など

ゲルの組立

モンゴルの草原に浮かぶ沢山のゲル。慣れたモンゴル人
ならば、1時間で解体し、2時間で組み立てられるという簡
単便利な住処は、遊牧民の生活に最も適したものです。

短い滞在期間では、ゲルの組み立てになかなか出会えな
いものなので、ここで簡単にゲルの組み立てをご紹介します。

ゲルの組立

① 4,5枚あるハナと呼ばれる蛇腹を広げます。
そして、それを紐でつなげ、壁を作ります。
(ゲルの大きさによりハナの枚数は変わります。)

 

 

 

ゲルの組立② ハナに扉を結びつけ、ゲルの円形を整えます。

 

 

 

 

 

ゲルの組立③ バガナと呼ばれる柱を中心で人が支え、
オニと呼ばれる屋根になる棒をバガナの
穴とハナのV字に合わせ、置いていきます。

 

 

 

 

ゲルの組立④ 全てのオニを置いた後、屋根の上に白い
布を敷き、布の裾についている紐を、ハナや
バガナに結びつけ、固定します。

 

 

 

 

ゲルの組立⑤ ハナの外側をフェルトで覆います。

 

 

 

 

 

 

ゲルの組立⑥ 屋根の上にもフェルトを敷きます。

 

 

 

 

 

 

ゲルの組立

⑦ 屋根に防水用シートを敷きます。

 

 

 

 

 

 

ゲルの組立⑧ ゲル全体を白い布で覆い、周りを2、3本の紐で固定します。最後に屋根の上にウルフと呼ばれる、雨が降った時に閉める布を2つ折りにして、結び付けます。

ぼるふ〜草原記

家畜から作る商品の価格

2005年遊牧民に聞いた情報より

(1,000tg=約100)

()

(kg)

(kg)

(l)

5,000tg

280tg

2,800tg

山羊

7,000tg

10,000tg

40,000tg

1,700tg

1,800tg

28,000tg

2,800tg

500tg

22,000tg

たてがみ

1,000tg

2,000tg

1,700tg

1,800tg

ラクダ

4,000tg

5,000tg

1,000tg

2,800tg

その他

遊牧民に必要な干し草の価格・・・1,000tg/束

ぼるふ〜草原記

モンゴル単位

時間

ゲルに太陽が差し込む位置で時間を知る。
・toonin huruund baikhad
・toonin dund baikhad
・uniin dundaas ongorch baikhad
・uniin bogsond baikhad
・khanin tolgoid hurekhees omno
・khanin tolgoid baikhad
・khanin legend baikhad
・khanin elgenees ongorch baikhad
・khanin shireet baikhad
・gazar buuj baikhad
・baga ud bolj baikhad
・jin ud bolj baikhad
・nar golloj baikhad
・ud kheviij baikhad
・udees hoishiin nar gazar baikhad
・khanin shirt baikhad
・khanin eleg ood avirch baikhad
・khanin elgend baikhad
・khanin  elgenees ongorch baikhad
・oroin nar hanin tolgoid baikhad
・khanin tolgoinoos ongorch baikhad
・uniin dund baikhad
・uniin dundaas ongorch baikhad
・uniin tolgoid hurekhees omno baikhad
・uniin tolgoid baikhad
・toonin huruund baikhad

太陽の昇降時間についても、いくつもの言い方がある。
・uuriin haranhui
・uur khayarakh
・uuriin gegee orokh
・uur tsaikh
・udshiin shar gegee
・bor gegee
・tsagaan gegee

毎日の仕事から割り出す時間もある
・odor tutmin mal belcheekh ued
・ogoloonii saamin ued
・udiin honi hotlokh ued
・hurga tavikh ued
・unee ivlekh zuur
・mori emeellekh khoorond
・tsai butsrakh zuur

自然の中での太陽の位置で時間を知る
・nar bituu baikhad
・nar uulin tolgoid tucch baikhad
・uulin suuder temdegerch baikhad
・geriin har jargaj baikhad

長さ

身体を使った単位(例:手を使った表現)
・yamkh   ・huruu   ・hoer huruu

・gurvan huruu
・muhar
・soom
・muhar too
・uzuur too
・barim
・derem
・ald

太り具合

人間の場合
・eleg ni tsaisan
・hutgani ir
・mor huruu
・uukhtei

家畜の場合(例:骨髄を使った表現)
・chomogtei
・chomoggui
・chomog ni tasarsan
・bor chomogtei
・chomogdokhn
・chomog suukh

雪の深さ

動物を使った表現
・shubuuni mor shaazgain mor(鳥の足跡くらい)
・bogiin har turuu(小型家畜の蹄くらい)
bodin khar turuu(大型家畜の蹄くらい)
sagag(馬の足首くらい)
・cagag morin tushikh(馬の足を縛る位置くらい)
bogiin kheel(小型家畜のお腹くらい)
bodin kheel(大型家畜のお腹くらい)

川の水位

馬を使った表現
・tushikh(足首の縄で縛る辺り)
・duruu(あぶみ)
・duruun senj(あぶみを取り付ける金具)
・tamga(焼印の辺り)
・tashaa(足の付け根)
・tashaan torgoi(背中)
・hulgui(足が届かない)
・hul aldakh(足を浮かす)

ぼるふ〜草原記

遊牧民のご挨拶

フェルト作りの時

「毛は絹糸のように、フェルトを叩く棒は力強くなれ!」
(Noos myandas, savaa shandas bolog oo)
「骨のように丈夫に、雪のように白くなれ!」
(Yas shig bukh, tsas shig tsagaan bolog oo)

皮をなめしている時

「なめした皮が良くなれ!」
(Elduur saihan bolog oo)

馬の乳搾りの時

「馬の乳がたくさんになれ!」
(Guu suutei bolog oo)

牛の乳搾りの時

「牛の乳が沢山になれ!」
(Unee suutei bolog oo)
「搾った乳がバケツにいっぱいになれ!」
(Saasan suu ni sav duurekh boltoigai)

裁縫をしている時

「裁縫がうまくいくように!」
(Uil buteg ee)

ぼるふ〜草原記

遊牧民の1日

遊牧民の1日といっても、もちろん様々である。よって、私が見て聞いて学んだ大体の様子を書くことにする。

朝、空が白む頃起きる。どの季節にも明け方太陽が昇る前に起きるのが、モンゴルの習慣であるという。春だと、大体6時頃に起きることになる。

まずはその家の奥さんが起きて、ウルフを開け、ストーブに火を付けて、お茶を沸かす。その間に赤ちゃんを除く家族も起きてくる。ゲルが暖まった後に起きてくると身体がだるくなり、仕事がはかどらないと言う。

お父さんは起きると外へ出て、天気を見る。そして、お茶を飲む前に今日乗る馬を連れてくるという仕事をすでに始める。また、近くの丘などに登り、自分達の家畜の様子をうかがう。

春の朝食は、ボーブ、アーロール、エーズギーなどを食べる。男性は馬やラクダを放牧し、朝早く放牧地に出た牝牛を乳搾りのために集めてくる。女性は、家畜の子供を母親の元に連れて行き乳を飲ませ、牛やラクダの乳搾りをする。

小型家畜の子供に乳を飲ませるのは、誰がやっても構わない仕事である。子供が満腹になったら、母親と離して羊を放牧地へ追いやる。春の場合、10~11時くらいの間に放牧地へ追いやる。その前に、牛やラクダの乳を搾り、子供に乳を飲ませ、放牧地へ送り出す。

家畜を放牧地へ追いやった後、柵や小屋の掃除をし、牛の糞を集めて積み上げ乾かす。また、小屋の壁を糞で固める。子羊や子山羊を日向ぼっこさせて、草や飼料を与える。疲れて群れに追いつけない家畜にも草や飼料を与えたり、近場の放牧地へ追いやったりする。2,3歳の牛や2,3歳のラクダも放牧地へ追いやるなどの仕事をこなし、終わったらゲルを掃除し、煤を拭き取る。草の育ちが悪い時は、草を求めて数日間、家畜を連れて遠出する。

モンゴル人はほとんど昼食を食べない。なぜならば昼食時には、ある者は放牧地におり、ある者は薪を集めに行っている。その他にも水汲みに行っていたりするので、残った者だけが簡単な昼食を済ます。昼食には、米料理か、お茶に何か入れたもの、ボーブや小麦を使った料理などを食べる。また、アールツを沸かして飲むこともある。

午後は、女性は縫い物をして過ごすことが多い。子供の破れた服などを家畜の子供の防寒服に縫い直したりする。

もちろん来客があれば、食べ物やお茶を用意してふるまう。

夜も仕事は続く。太陽の影が山の向こうに落ちる17時頃、羊達が戻って来て、子羊や子山羊を母親の元に置く仕事が始まる。その他にも牛やラクダの乳搾りと子供へ乳を飲ませる仕事が続く。子供をかえりみない母親が多いと乳を飲ませるのに時間がかかる。それは、朝も同じである。

そして、真っ暗になる19~20時頃までに家畜の子供を分けて柵の中に入れる作業がほぼ終わる。また、戻ってきた家畜が足りなければ、それを探す作業が残る。時折、疲れた家畜が草原の岩陰などで休み、気が付かずに残してきてしまうことがある。そういった家畜を探し、柵の中に入れる。小型家畜は、暗くなる前に必ず柵に入れる。暗くなると小型家畜は怯えて、集めることが難しくなる。

その後に夕食になる。夕食には肉を食べ、アールツを沸かして飲んだりする。または、肉入りのスープ料理、時にはボーズやホーショーローなどを作り食べる。

食後には、その日に乗った馬の足を縛ったり、草や飼料を与えたりする。
夕食後に時間があれば、テレビやラジオを聴いたりして過ごす。

また、日中に出産しなかった家畜が夜中に出産したりする。そのため、23時頃の就寝となる。

夜明けが近づく頃に起きる。大体4、5時に起きることになる。朝の涼しい時に自家製の乳のお酒を蒸留する。それが終わると茶を沸かす。その時、男性は今日乗る馬を連れてきて準備をし、馬や牛を集めてくる。6、7時頃に朝食を食べる。朝食にはウルムなどを食べる。

朝食後は、子羊や羊を放牧地へ追いやり、牛の乳搾りをする。日中は暑いので、家畜は草をそんなに食べようとしない。そのため、午前中の涼しい内に食べさせるようにする。牛やラクダの乳を搾ったら、その乳を加工して乳製品を作る作業を行う。こういった作業が落ち着いたら、昼食を取る。夏は、栄養分を多く含んだ乳製品のみを食すると聞くが、実際には少しばかりの肉を使った料理を食する。

また、夏には馬の乳搾りという仕事がある。朝7時頃に捕まえた馬の乳搾りをした後、2時間おきくらいに乳搾りを行う。子馬を放す21、22時くらいまで続くので1日で7、8回乳搾りを行うことになる。その他に子供や若者には、まだ人に慣れていない馬などを慣らすという仕事がある。

11時半を過ぎる頃、放牧に出た羊が戻ってくる。そうすると羊の乳搾りや毛刈り、山羊の毛刈りなどを行う。その作業の後に再び放牧し、乳製品を加工する。午後に少し空いた時間ができると女性は縫い物などを行う。それから、少し涼しくなると山へ薪を拾いに行ったり、アルガリ(牛糞)を拾いに行ったりする。

山の影が落ちる頃、牛やラクダが戻ってくるので、乳搾りを行う。それが終わる頃に羊の乳搾りの時間になる。その作業が終わる頃には、23時くらいになる。暗くなる前に、戻ってこなかった家畜を探しに行く。

夕食は、乳搾りの合間に食べる。しばしば、全ての乳搾りが終わった後に食事をすることもある。夕食も乳製品のみを食べるというが、肉を食べることもある。

夜明けが近づく、大体7時頃に、まず奥さんが起きてウルフを開け、茶を沸かす。男性は外に出て、昨夜の様子や天気、家畜の群れを確認する。と同時に、今日乗る馬を連れてくる。

朝食には主にウルムとボーブ、ボルツク、茶が出る。秋のウルムは厚く、脂肪分がたっぷりである。

朝食後は、牛、馬、ラクダの乳を搾る。羊の乳は出が悪くなってきているので、ほとんど搾らない。その関係もあり、子羊はもう親羊と分けることは無い。秋、羊の放牧は早朝の乳絞りの時間に出発する。

朝の乳搾りが終わるや否や、牛、子牛、ラクダ、子ラクダが別々に放牧される。その間に、家畜の柵内や小屋が掃除され、搾った乳から乳製品を加工する。しかし夏に比べると乳の量は劣るので、その作業は少ない。メス馬を放してしまった後だったら、馬の乳搾りの作業も無くなる。

家畜を放牧にやった後、刈った草を運んできたり、冬営地の家畜小屋の下に固まった家畜の糞を、冬の燃料に用いるため掘り起こしたりするなど、冬営地の準備を行う。

男性はまた、狩りにも出掛ける。秋、全ての動物が越冬に備えて太り、毛並みも良くなる。しかし、全ての人が狩りに出掛けるわけではなく、それなりの知識を持っている人のみが行く。

女性はこの時期に1年分の家族のデールを縫い、なめされた皮やフェルトで靴を作る。その他、冬にゲルを覆うものや穴をふさぐものなども作り、接ぎを当てる。

昼食は家に残された女性や子供のみが食べる。タラグや乳、茶を飲み、乳性品を食べる。秋の最後の月には油脂を良く混ぜ、それを牛の第2胃袋や膀胱、盲腸に入れ、冬春に備えて準備する。

午後には、午前中に終えなかった仕事を続け、男性は家畜の面倒をみたり、狩りに出掛けたり、草刈りといった仕事を暗くなるまで行う。夜、日が暮れる前に牛、ラクダの乳を搾り、羊を柵に入れる。

夕食は、暗くなった後に食べる。小麦粉やお米を使った料理、スープ料理などを作ったりする。秋の初めは、乳製品を多く食べるが、人間も来る冬に備え、寒さが増すと肉を食べる。

夕食後に、その日に乗った馬を繋いで、今日の仕事が終わる。秋の就寝は、大体23~24時頃になる。

朝、8時頃に起床。ゲルの中にある水の表面に氷が張るくらいの寒さである。この時期は、毛皮のついたデールを布団の上から掛けたりして防寒する。

まず奥さんが起きて、ストーブに火を付け、茶を沸かす。ゲルが暖まる頃、家中の人が起き出す。冬は、小屋や柵の中に家畜が入っているので、気にする心配がない。乗用の馬も1、2頭だけ繋いでおく。放牧に行く前にする仕事は、ほとんどない。

朝食に、ツァガーントス、アーロール、エーズギーなどの乳製品を食べる。その他にボルツクやボーブをお茶に浸して食べたりする。放牧に行く担当の日には、前日の夕食を温めたりして食べるなどする。

羊やラクダは放牧に出し、牛の乳を搾る。遅く産まれた子牛がいる場合は乳が出るが、ほとんど乳の出が悪くなってくる。乳搾りが終わると牛も放牧に出す。
一通り放牧に出した後、子家畜をゲルの近くに放牧に出す。

その後は、家畜小屋や柵の中を掃除して凍結した糞を集めて乾かす。それが、来年の冬営地の燃料となる。また、まだ柔らかい糞を塗り、小屋の修理、補強などを行う。また、柵内を掃除して、湿った糞を取り除くことで、家畜の冷えを防ぐ。冬営地の羊の柵の大きさは、家畜の数に適したものでなくてはならない。大きすぎれば、一箇所に固まった場合に端のほうから冷えてくるし、小さすぎれば、お互い圧迫しあい毛並みを損なったりする恐れがある。

馬の見張りは毎日行う。冬の終わりに妊娠して大きくなったお腹を群れが圧迫させて流産させてしまうことを注意して、見張る。

その後は、雪や氷を集めて水を確保したり、薪を拾いに行ったりする仕事が出る。
これらの仕事が落ち着く頃に昼食となる。昼食の内容は、ほぼ朝食と同じである。または、ボダータイチャイ(お茶で煮込んだご飯)を食べる。

昼食後は、女性は縫い物仕事を行う。服だけでなく、子家畜の防寒となるものも縫製する。

夕方17時頃に日が沈むので、18時頃までに小型家畜を柵や家畜小屋に入れる。完全に日が無くなる19時までに戻ってきた牛も家畜小屋内に入れる。

夕食にはヒャラムツァグと呼ばれる牛などの家畜の胃の中に血を入れて凍結させた保存食やスープなどの食事を作って食べる。冬の夜は長いので、様々な遊びをして過ごし、23時頃に就寝する。

交代で家畜をみる日

遊牧民は、主に近くに住んでいる家族と交代で家畜の面倒をみる。担当になった日をヒシグ・ウドゥル(hishig udur)という。ヒシグ・ウドゥルの日は、場合によっては昼間、家に帰ることはできないので、いつもは簡単に済ます朝食も前夜の残りを温めなおしたりするなどして、しっかりした朝食を食べて出発する。

遊牧民のお天気予報

1.  空の様子から

  • 朝の太陽が通常より大きく、赤茶色で、まっすぐ上へ光が見えていれば、夏ならば雨が降り、冬ならば雪が降る兆候。
  • 日の出に霧が出ていれば、日中晴天で蒸し暑い。
  • 朝、晴天で白く、光がはっきりしていれば、日中の天気は悪い。
  • 夕方、太陽がピンク色がかった黄金色であったのが、緑色がかって沈めば、翌日は雨や雷、霰、雹などは降らない。夜中は寒いが天気は良い。
  • 赤色がかった太陽が沈んだりしたら、地平線のある1点から四方へ光が放ったようで、綿雲が見られたら、天気は悪くなる。ピンク色の太陽が沈んだら、強い風が吹く合図。
  • 日の出、日の入に2方向から色が少し引いて見えれば、天気は悪くなり、寒くなる。
  • 曇った日の日の入に、空の東に雲がなければ、天気が良くなる。
  • 太陽が赤くみえる雲の向こう側に入り、塵のように沈めば、夏ならば雨が降って風が吹き、冬ならば湿気のある雪嵐になる。
  • 日の入に雲が切れて無くなれば、夜中雨が降る。
  • 夕方の雲が青灰色であれば、翌日の天気は悪い。
  • 夏、沈む太陽の方角の雲が、北から赤みがかっていれば、霜が降りるほど寒くなる兆候。
  • 夕方の黄昏時に雲が東から北へ流れれば強風が吹き、北へ流れれば天気が長期間悪くなる。
  • 虹が太陽や月を囲んだり、2本の虹が太陽を挟んだりしたら、風が強くなり、空が曇って雨や雷、霰、雹などが降って寒くなる。その囲んだ枠が小さければ間もなく降り、大きければ、すぐには降らない。
  • 三日月の月が少し太く、赤みがかった白色で、先端が鈍いが垂直のように見えれば、その月は雨や雷、霰、雹などが降って、嵐になる事はほとんどない。更に、もし三日月の先端が鋭く、鮮やかな白色で、逆に仰向けに傾斜しているように見えれば、その月は雨や雷、霰、雹などが降って、嵐になる。
  • 月が通常より大きく、赤い光を放っていれば、雨や雷、霰、雹などが降る兆候。
  • 十五夜の月がはっきりと昇れば、日中が良い天気になる前兆。
  • 春分、秋分の日、天気が悪くなって雪や雨が降り、風が吹くことが多い。
  • 天の川が秋の最終月の9日目に消えて、1週間以内に現れれば、その年は暖かい冬になる。
  • 風が南から逆らって吹けば、天気が悪くなり雪や雨が降る。
  • 朝の霧が上空に上がらない場所澱めば、晴天になる。上空に上がり雲になれば、雨が降る。
  • 雲のてっぺんが、北へ湾曲した形で、濃い黒色であれば、雨や雷、霰、雹などが降る兆候。
  • 夏、日中暑く、夜中寒ければ、旱魃になる兆候。
  • 遠くにあるものがはっきりと見えれば、天気が悪くなる。反対であれば、雨や雷、霰、雹などが降ることはほとんど無い。
  • 冬が暖かければ、夏は涼しい。
  • 雲が風と反対に流れれば、雨や雷、霰、雹などが降る兆候。
  • 夜中に霜が降りて残れば、翌日の日中は雨や雷、霰、雹などが降らない兆候。
  • 冬に川の氷の上に水が溜まれば、暖かくなる兆候。
  • もろい霜が降りれば、天気が良くなる。
  • 秋の夜に赤い塵を含んだ風が西から吹いて雪が降らなければ、暖かい冬になる兆候。
  • 最初の雪が少ししか降らなかった場所は、暖かい冬になる。
  • 冬に雲の影がはっきりしていれば、暖かい冬になる。
  • 暑い秋から冷たい雨、大量の雪、風が東から吹けば、冬春は雪害が厳しくなる。
  • 秋に強風が良く吹く方角から、冬には嵐が吹くことが多い。風が強く、一定方角から吹く場合、長期間天気が悪くなる。方角が急に逆になれば、天気が良くなる。
  • 冬の夜中、星が輝いて動いているように見えれば、寒くなる兆候。
  • 雲がすれ違うように流れれば、天気は長期間悪い。
  • 雲が線のように細ければ、夏は雨が多く、冬は暖かい。
  • 春先に音の無い雷が空の端から落ちれば、その夏は旱魃になる。
  • 春寒ければ、夏に雨や雷、霰、雹などが良く降る。
  • 春に川の水が増えなければ、夏に旱魃になる。
  • 春半ば、雪が無く乾燥していれば、最終月に雨や雪が多い。
  • 今年最初の空が鳴り響く時、北から風が吹いていれば寒くなり、東から吹いていれば乾燥して暖かい。西から吹いていれば雨や雷、霰、雹などが多く、南から吹けば暖かい春になる。
  • 午前に晴天であったのがすぐにあっちこっちに白い積雲出てきて、それが午後に四散して無くなったなら、1,2日は天気が良い。
  • 朝から、空一面が雲で覆われて厚くなったら、悪天候になる兆候。
  • 何層もの綿雲が出てゆっくりと空を覆い、更に密集して厚くなり高い何層もの雲に、また更に下に何層もの雨雲ができれば、夏ならば止まない小雨が、冬ならば雪が降る兆候。
  • 雲が速く流れていたら風が吹き、夏に雲が下降したら雨が降り、冬ならば寒くなり雪が降る。上昇したら、天気が良くなる兆候。
  • 夏の日の入前、雲が赤ければ、翌日は雨。もし、日の入後に雲が赤ければ、何日か天気が悪い。
  • 空に雲がかたまっていたり、波打っていたり、綿雲など様々な雲が発生したら、天気が悪くなる兆候。
  • 夜中に穏やかで、早朝風が吹き、それが日中に強くなり、夜止めば、翌日晴天になる兆候。
  • 雲のかたまりの端が急に陰り始めたら、雨が降る。もし端から白くなったら雨は降らない。

遊牧民のお天気予報

  • 雲が渦を巻いていたら、大雨が降り、風が吹く兆候。
  • 音を伴う雷が多ければ、雨は少なく、雷が少なければ雨が多い。
  • 夏に遠くで小さく雷が鳴れば、雨や雷、霰、雹などが降る。
  • 雲が覆って雨が降っていた空雲が夜に無くなれば、また雨や雷、霰、雹などが降る兆候。
  • 雨が降っている空が北西または北の地平線から水色になってくれば、雨が止む兆候。
  • 雨雪が降っている時に雲が風と逆に流れれば、雨が止む兆候。
  • 雨が降っている時に、南東もしくは東の方角に虹がかかれば、雨がまだ続く兆候。
  • 夜露または霜が降りれば、晴天になる。
  • 一晩中寒く、霜が降りなければ、天気が悪い。
  • 夏、急に暑くなれば、雨が良く降る。
  • 大きな粒の雪が次々に降れば、暖かくなる兆候。
  • 夏の朝、晴天だけれど露が降りなければ、お昼頃に雨になる。
  • 夜に風が止んで、夜中に露が降りて残れば、晴天の日になる。
  • 夏に霧がかかれば晴天になり、冬であれば暖かい日になる。
  • 日中、草原から山へ風が吹き、夜中に逆方向へ風が吹けば天気は良くなる。
  • 広い谷間にかかった霧が、朝太陽が昇った後に消えれば、日中はお天気が良い。
  • 春夏秋の午後にポツポツと雲が出て、夕方に無くなると、翌日からの数日間は乾燥した晴天の日が続く。
  • 乾燥した晴天の日の後は、何日か一定方角から風が吹いていたのが、突然方角が変わって天気が荒れる。
  • お昼に風が荒れ始めれば、翌日の天気は悪い。
  • 夜中、低い土地の温度が低めで、高い土地が高めであれば、翌日の天気は良い。
  • 雷の音が鈍ければ小雨が降り、鋭ければ荒れた大雨が降る兆候。

遊牧民のお天気予報

  • 早朝に虹がかかれば雨が降り、夜に虹がかかれば天気が良くなる。しかし、風の方向に虹がかかれば雨が降る兆候。虹がくっきりとしていて、低くかかっていれば天気が悪くなる。
  • 虹の水色の色が他の色より鮮やかであれば天気が悪くなり、緑色が濃ければ、荒れた雨が降り、赤色が濃ければ晴天で風が吹く兆候。
  • 東から西へ虹が高くかかって消えていると、天気が良くなる。
  • 雨が降った後、虹がすぐに消えてしまったら、晴天になる。長く残っていれば、天気が悪くなる。
  • 雨が降っている時に、黄色が鮮やかな虹がかかれば雨が降り続く兆候。
  • 雨の後にこだまがぼんやりと聞こえたら、何日か天気が悪くなるかもしれない。
  • 9月に雷が鳴れば秋は長く暖かく、冬に雪が多い。一方、10月に雷が鳴れば、冬に雪が少ない。
  • 秋の最終月の11,12日に風が吹けば、その月が終わるまで風が吹く。
  • 冬の初めに雪が多ければ、翌夏の初めに荒れた雨が降る。
  • 雨雪の粒が小さければなかなか止まず、大きければすぐに止む。
  • 雨雪が降っている時に風が出れば、天気が良くなる。
  • 山頂に霧や靄がかかれば、風が荒れて山の天気が悪くなる。
  • 早くに秋めくか黄変しなかった秋の草が早くに無くなると厳しい冬になる。
  • 秋に降る今年初めての雪が少なければ、暖かい冬になることが多い。

家畜の様子から

  • 家畜が横になって引きこもってしまい、放牧に行こうとしない場合、天気が悪くなる。
  • 羊がとってもゆっくり動き、寝床に穴を掘れば、雪混じりの強風が吹くか、嵐が起きる。
  • 早朝起きた羊や牛が、風に反してバラバラに横になり、反すうしていれば、暖かくなる。
  • 牛が足を伸ばして、首をまっすぐにして横になっていれば、天気が良くなる。
  • 冬にサルダクが山頂など高い所にいれば、暖かく落ち着いた天気になる。しかし、草原など低い所にいれば、寒くなる。
  • 牛が放牧に出る前にモーモー鳴いて落ち着きがなければ、雪が降り嵐になる。
  • 夏、牛が出産時にひきこもって鳴くと、雨が降る。
  • 雨の時にオス牛が鳴いて行けば、晴天になる。
  • ラクダが自ら放牧へでようとすれば、その日はおだやかな暖かい日になる。
  • 子家畜が、遊び止らず互いに追いかけっこをすれば、雨や雷、霰、雹などが降ったり、落ち着かない天気になる。
  • メスラクダが、子供の所にひきこもり鳴き止まなかったら、雨雪が降るか嵐になる。
  • 馬の鼻息が常に荒ければ、風が荒れ狂い、雨が降る。冬であれば、寒くなる。
  • 羊や山羊の鼻がつまっていびきをかけば、空が曇って雷、霰、雹が降る。
  • 冬の最初の月に羊が柵から出て横になっていれば、暖かい冬になる。
  • 家畜の子が、あっちこっちを向いて草を食べれば、夜中暖かい。風の吹いてくる方向へ皆が向いて草を食べれば、寒くなる。
  • 母親の乳が少なくなれば、雷、霰、雹が降る。
  • 解体した家畜のグゼー(反すう動物にあるもう一つの胃)が毛深ければ、冬に雪が降る前兆。
  • 馬の鼻が鳴ったり鼻を鳴らしたり、荒い呼吸をすれば、天気が悪くなる。

遊牧民のお天気予報

馬は、モンゴル人にとって特別な家畜であり、切り離して考えることはできない。
馬を捕まえるには、オールガ(uurga)と呼ばれる、輪が先に付いた長い棒を用いる。その長さは様々で、1本でまかなえない時は、途中で相互に切り込みを入れ、組み合わせるようにして接いで作ることもある。その場合は、接いだ部分を細い皮でしっかり固定する。オールガは神聖なものなので、地面に置いてあっても跨いではいけない。輪のついていない方をぐるりと回って向こう側に行く。もし雨が降れば、家の西側のゲルの帯部分に立てかけて置く。

馬

輪は、ノロジカの皮3本を撚って作ったものが良い。しかし、ノロジカの皮を手に入れるのが大変なので、ほとんどの家では綿の少し太めの縄を用いていることが多い。もし細い紐で作ると、馬の首に掛けた時に首を傷つけるので、好まれない。

男性は、オールガを両手で持ちながら馬に乗り、(もちろん、馬は両手を離して乗る!)目指す馬を追う。その姿は、天晴れと言うしかないぐらい、かっこいいものである。

捕まえた馬の頭に、馬勒(hazaar)とハズナ(nogt)を付ける。これに手綱や引き綱が付いており、馬に乗る準備となる。銀装飾で飾られたものもあり、ナーダムやお正月には、おしゃれの一環として、使用することが多い。

鞍は、座る部分が木で出来ており、装飾に銀の飾りや縁取りがある。中には、象牙で縁取られているものもある。前後が高くなっているため、モンゴル人のように立ち乗りして馬に乗るのには、最も適している。鞍の後部には、革紐がぶら下がっていることもあり、そこに荷物をぶら下げたり出来る、優れものである。

馬を止めておくには、いくつかの方法がある。誰かの家に行けば、縄が張ってあるので、そこに繋いでおくのが一般的である。草原では、前2本と後1本の3本足を固定するチュドゥル(chudhur)、前足2本のみを固定するトシャー(tushaa)、前後2本を固定するウルール(uruul)などといった方法がある。

ぼるふ〜草原記

遊牧

1.  春

馬は遠くの山へ暗いうちに追いやる。毎日家に戻しはしないで、時々集めては確認する。馬を乗り換える時には家に戻してくるが、それでも、草原で乗り換えてしまうこともある。

ラクダは時々、外へ行く。夏には、山間、谷間、草原へ。冬春には川のそばの草のある低い所へ放牧する。冬春の寒い季節に高い山頂などへ行くと滑って危険である。

牛や羊、山羊は毎日夕方、家へ戻す。そうしないと迷子になってしまうかもしれない可能性がある。

馬もしくは牛の放牧に行く人は、投石器(duuguur)を持って行き、家畜を集める。投石器の石の音を聞いた牛は尾を高く上げ、ハーハー言って駆けて行くから、面白いと言う。

お正月も当番である家は家畜の面倒をみる。お正月は、草がぐるりと一周生えていない場所の真ん中に放牧する。そうすると、羊はその中で草を食べ歩き、草の無くなっている周りの場所にたどり着くと再び真ん中に向かって進む。そのため、遠くに行く心配が無いというものである。まさに遊牧民の知恵である。しかし、万が一隠れた場所に行ってしまうと迷子になる可能性があるため、当番の人は、少しゲルにいては家畜の様子を見に行くのである。

2.  夏

子羊が大きくなる春後半頃から、母親と一緒に放牧していたのをやめ、別々に放牧しはじめる。そうして、子羊だけを1ヶ所にまとめ、放牧する。そうなると、放牧は子供たちの活躍の場となる。小さな家畜は放牧地へ行こうとしないので、子供たちは短いムチを持ち、近所の家と交替で子羊の放牧へ行く。最初の頃は1回乳を搾り、その内1日2回乳搾りをするようになる。1回だけ乳搾りをする時は、羊の親子は昼に合流させ、放牧は別々の方向へ行く。2回乳搾りをするようになると、夕方乳搾りをした後、母親の元へ追いやり乳を飲ませる。その後は、別々に柵に入れる。

森林のある地域は、親子を離し、子は柵の中に入れ、親は柵の中に入れずに寝かせることが多い。そうすると、毛が黄色くならず、太って力強くなるなど、良い点があると言う。草原や砂漠に近い地域では、子羊も柵に入れない。親と子を柵の反対側に離して寝かせる。離したばかりの数日は、見張りが必要である。最後には覚えて、自ら別々に分かれて寝るようになる。

羊の乳搾りの最盛期は、6、7月である。7月の終わりに子羊の毛刈りをする。そうすると、母親が自分の子供を認識しなくなることがあり、その頃から乳の出が悪くなる。その時に乳搾りをしないでいると、乳房が腫れ上がる病気になるので、注意が必要である。そうして、7月末には羊の乳は少なくなる。乳の出が悪くなった母親の子供から、まず親離れさせる。山羊の乳の出が悪くなるのはもっと遅いので子山羊はまだ沢山いるし、残った子羊はあっちこっちに行くので子供たちにとってはまだまだ大変である。山羊は秋の雪が降る頃まで、乳の出は悪くならないので、まだ仕事は当分続く。

夏の子羊をまとめはじめる頃、遊牧民は夏営地に住まいを移す。主に、大きな川河の岸、広く開けた水のある場所、広い谷間などに住まいを移し、近め近めにゲルが立ち並ぶ。また乳を確保するために子羊、羊を別々に放牧することが多い。しかし、毎日別々に放牧するわけではない。薪などの採集などで仕事が追いつかないと、別々に放牧に出るという手間はかけない。

また、夏は主に家畜を太らせ、越冬できる身体を作るという仕事が重要となる。
羊を2回乳搾りする場合、1回目のお昼には子羊は離れて山や川にいる。一方、2回目の夜には子羊はまとめておく必要がある。

羊の乳搾り時には、子供たちが手伝うことは沢山ある。乳搾りしやすいように首を交互に縛り付けたり、涼しい雨の日には1ヶ所に集めたりする。首を縛られることに慣れた羊は、自らやってきて止まるので良いが、慣れていない羊は最初の頃、嫌がり自分の首をしめてしまい、大変なことになる。

ぼるふ〜草原記

家畜への掛け声

家畜の面倒をみる時には、作業によって掛け声が異なる。

追立てる時

呼ぶ時

大人しくさせる時

集めたり、

分けたり

する時

ラクダ

フッジ、

フーグ

トール、

トール

ハー

グールギー、

グールギー

チュー、

チュー

ゴロイ、

ゴロイ

ハーイ、

ハーイ

グールギー、

グールギー

フッジ

ウーヴ、

ウーヴ

フール、

フール

ハー

グールギー、

グールギー

チュッジ、ドゥッジ

ドル、

ドル

チャー

グールギー、

グールギー

ホールボイ、ホールボイ

山羊

チュッジ、ドゥッジ

ゾー、ゾー、ズー、ズー

チャッ

グールギー、

グールギー

ゾー、ゾー、ズー、ズー