ぼるふ〜草原記

皮なめし

夏と秋の境に皮をなめす作業が始まる。まずは、夏の馬乳酒やシャル・スーからガン(gan)と呼ばれる皮をなめす薬を作る。ほとんどが蒸留したシャル・スーに塩を加えて作る。作ったガンの中に皮を浸し、時折混ぜるとガンが中に浸透して柔らかくなり、再び硬くなることが無い。しかし、子羊や子山羊の皮は、ガンに浸さない。タラグやアールツに塩を加えたものの中に浸す習慣がある。

また、春に冬営地の家畜小屋にある糞の中に、大型家畜の皮を埋めても柔らかくなる。湿気がある中で、この作業を行うとより柔らかくなる。湿気があまり無い場合は、皮をなめす道具を使ってもっと柔らかくすることが重要である。しかし、逆に皮なめす道具に湿気は禁物である。よって、湿気の状態を考えて、皮をどの方法でなめすかが重要である。

皮をなめすには、何日もかけて作業を行う必要がある。革紐を作るには、浸して細く切った後に木か石でなめすなどして柔らかくする方法がある。また、牛糞や馬糞を燃やした煙で燻したり、木槌で一つ一つ叩いて均等に柔らかくすれば、なお良い。

その他、どの部分を何に使うかも重要である。のろじかの雄の首の皮は、丈夫なので馬を捕まえるためのオールガの輪の部分を作るのに適している。

正しくなめした皮はまるで布のように柔らかくなり、遊牧民の様々な重要な道具を作り上げるのである。

私の持っているムチの皮の部分のなめしが悪く、とても硬い。それを見た1人の遊牧民は、皮の部分を水に浸し、それが完全に乾く前に、全体にむらなくタくれたルバガンの油を塗ると良いと教えてくれた。残念ながら、タルバガンの油を入手することができす、ムチはそのままである。

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